Japan Food Safety Day 2024開催!

去る2024年10月16日、Japan Food Safety Day 2024が開催されました。
今年は「二者監査って何のため?本当に大切なこととは?」をテーマに設定し、会場とオンライン合わせて約550名の方にご参加いただきました。監査側・被監査側、双方の視点から二者監査に対する取り組み紹介と意見交換が行われ、大変充実した会となりました。                  

講演1(監査側):日本生協連における二者監査の現状と取り組み
講演者:日本生活協同組合連合会 品質保証本部 本部長 井之上仁様

日本生協連様において、二者監査の目的および大切に考えていることを、実際の監査の流れを通してお話いただきました。食品の安全性確保を第一に、暮らしを豊かにする品質の実現に徹底的に取り組むことをブランドメッセージとして発信されており、組合員をがっかりさせないために日本生協連様が求める品質レベルを実現することを二者監査の目的とされていました。そして、常に消費者視点を大切にされていることが伝わってきました。商品の開発においては、設計段階から品質保証部が参加し、商品リスクの評価・工場現場確認を実施することで、求める品質レベルを実現されているとのことでした。お取引先様と法令改正の勉強会や商品トラブルの事例共有を実施されているところも印象に残りました。

講演2(監査側):ダノン社における二者監査の現状と取り組み
講演者:ダノンジャパン株式会社 品質&食品安全部 シニアマネージャー 後藤茂治様

ダノンジャパン様からは、使用する原料のリスクを低減するために、サプライヤー(被監査側)との信頼関係の構築を大切にしていることのお話をいただきました。監査時には、オープニングでダノン社の品質に対する理念をサプライヤーに伝える時間を設けると共に、クロージングでは逆にサプライヤー側から監査のフィードバックをしてもらうなど、対等な立場で監査が行われていることが印象的でした。また、多くの実例をもとに講演いただいたことで、質疑応答では活発な意見交換が行われました。

講演3(監査側):GFSIベンチマーク要求事項を活用したグローバルなサプライヤー監査の取り組み
講演者:キリンホールディングス株式会社 品質保証部 主幹 久保田聖悟様

キリン様からは、サプライヤーの二者監査を実施するために構築してきた仕組みおよび現在の課題についてご紹介いただきました。グローバルな監査体制を構築するため、GFSIベンチマーク要求事項に基づく独自のチェックリスト作成やサプライヤー監査の省力化(海外事業部との協働による監査の効率化)の仕組みを構築・実行されていました。課題としては、チェックリストのブラッシュアップや、GFSI承認規格の取得有無および原料リスクに応じた監査方法の選定などを挙げておられました。講演の最後には、キリングループの持続可能な調達方針をご説明いただき、サプライヤーとの共存・共栄を重視し、継続的な改善活動をサプライヤーと推進されていることが伝わってきました。

講演4(被監査側):エイワ社における二者監査の現状と取り組み
講演者:株式会社エイワ 取締役 開発事業部長 今井一馬様

被監査側の視点で、二者監査における経験や、監査側に対して感じていることを、エイワ様より包み隠さずお話いただきました。二者監査を自社が成長するための活動であり、かつ取引先との貴重なコミュニケーションの機会であると捉え、監査の際は、指導頂く姿勢で、包み隠さず、前向きな改善意欲をもって臨むよう心掛けている、とのお話がありました。監査側と協力し、異物の発生件数を1/6まで減少させたという好事例もご紹介いただきました。一方で、困った事例についてもご説明いただき、特に監査側にとっては普段なかなか耳にすることのできない貴重な内容を聞くことができました。

実務者へのアンケート結果の報告 ~二者監査の目指す姿とそれを実現するための行動~
講演者:GFSI日本ローカルグループ事務局 大久保 力

GFSIメンバー企業の関係者を対象に2024年4月末〜5月中旬に行ったアンケートの結果(42人が回答)について報告が行われました。二者監査の目的についてはいくつかの異なる意見が紹介され、改めて自身(自社)で考えてみることの大切さに気付かされました。二者監査における監査側の行動についても多くの事例(回答例)が紹介されましたが、文字にするとどれも基本的なことで、それらを確実に実行し続けることが重要かつ難しいことなのだろうという印象を受けました。

パネルディスカッション
株式会社サントリーホールディングス木村様の司会のもと、本日の講演者によるパネルディスカッションが行われました。監査側・被監査側の共通認識であるコミュニケーションの大切さについて改めてお話があり、コミュニケーションをとるにあたり気を付けていること、関係性構築のために今後実践していきたい内容について意見が交わされました。また、二者監査のポイントの1つであるチェックリストに関して、各社で留意している内容についてもお話があり、ご講演内容のさらなる理解に繋がりました。



閉会挨拶

最後に、農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 原材料調達・品質管理改善室 阿辺室長より、「今年成立した食料・農業・農村基本法改正法と関連三法に基づく今後の施策を検討するにあたり、生産・加工・流通・販売に関わる関係者や消費者などから広く意見をいただきたい。食品安全文化の取り組みも含め、食料システム全体で日本の食品の品質・安全管理を更に向上させなければならない。その点においてもGFSIとは引き続き連携し、行政としてやるべきことを考えていきたい。」との大変心強いお言葉を頂きました。


GFSIは、食品業界の食品安全レベル向上に、今後も引き続き取り組んでまいります。
このたびご参加くださった皆様、協賛いただいた企業の皆様に厚くお礼申し上げます。

Japan Food Safety Day 2024は終了いたしました。

多くの皆様のご参加に深く感謝申し上げます。

講演資料はこちらのページからダウンロードが可能です。

   Japan Food Safety Day 2024のご案内

「二者監査って何のため?本当に大切なこととは?」

  企業間(バイヤーとサプライヤー)の監査である二者監査は、サプライヤーの食品安全及び品質の継続的改善を促進するための非常に重要な取り組みであるとともに、両者の貴重なコミュニケーションの機会です。しかし、その目的の共有や両者の関係構築がうまくできていないために、監査が有効に行われず、食品安全・品質の継続的改善につながっていない事例もあると聞きます。そのような状況を改善するために、改めて二者監査や両者のコミュニケーションの目的を見つめ直し、その目的達成のために必要な両者の行動について考えるイベントを企画・実行します。二者監査を受ける立場の多くの中小食品事業者の皆様にも是非ご参加いただきたいと考えています。なお本イベントは、CGF会員企業のみならず、食品安全に関心を持たれているすべての皆様に無料でご参加いただけます。参加登録は、本ページ下方の登録ボタンからお願いいたします。皆様のご登録をお待ちしております。

主 催 :GFSI日本ローカルグループ

協 賛 :
      (会社名五十音順、 会場ではカミナシ様による展示あり)

開催日時:2024年10月16日(水) 13:15〜17:30 ※開場12:30

会 場 :大手町プレイスホール&カンファレンス 2F ホールA•B + オンライン(Zoomウェビナー)
     注)運営の都合上、登壇者への質問は会場からのみ受け付けます。オンライン参加の皆様は視聴のみとなります。予めご了承願います。

定 員 :会場 300名、オンライン 1,000名

参加費用:無料

プログラム: ※講演順など、今後変更の可能性があります。

13:15 プログラム紹介、協賛企業紹介

13:25 開会挨拶

13:30    GFSIの紹介、最新情報 GFSI日本ローカルグループ事務局

13:50 講演1:二者監査の現状と取り組み ①監査側(小売)

    日本生活協同組合連合会 品質保証本部 本部長 井之上仁氏

14:15 講演2:二者監査の現状と取り組み ②監査側(メーカー)

    ダノンジャパン株式会社 品質&食品安全部 シニアマネージャー 後藤茂治氏

14:40 休憩・ネットワーキング

14:55 講演3:二者監査の現状と取り組み ③監査側(メーカー)

    キリンホールディングス株式会社 品質保証部 主幹 久保田聖悟氏

15:20 講演4:二者監査の現状と取り組み ④被監査側

    株式会社エイワ 取締役 開発事業部長 今井一馬氏

15:45 報告:二者監査の目指す姿とそれを実現するための行動 〜実務者へのアンケート結果より〜

    GFSI日本ローカルグループ事務局

16:05 休憩・ネットワーキング

16:25 パネルディスカッション:登壇者による質疑応答・意見交換、会場参加者との質疑応答

17:05 ご所感、食品事業者へのメッセージ

    農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 原材料調達・品質管理改善室長 阿辺一郎氏

17:15〜 ネットワーキング(会場のみ。他の参加者との交流の時間として是非ご活用ください。参加は任意です。)

 

登録方法:「会場」と「オンライン」で登録のシステムが異なります。下のそれぞれのボタンから登録願います。まずは是非、会場参加をご検討ください。

 

【会場参加の登録手順】

①上の「会場」ボタンをクリックします。

②「日時をクリックしてください」の右矢印をクリックして、「2024/10/16(水) 」を含む週を表示させます。

③表示されているカレンダー内、10/16(水)の 13:15〜17:30のイベント表示エリアをクリックします。

④予約人数は「1」のままで、「予約する」ボタンをクリックします。

⑤必要事項を記入し、「確認へ進む」ボタンをクリックします。

⑥表示内容を確認の上、「上記に同意して予約を確定する」ボタンをクリックします。

⑦確認メールが登録したメールアドレス宛に送信されます。キャンセルはそのメール内の【予約内容照会画面】のリンクから手続きをお願いします。

Japan Food Safety Day 2023開催!

去る2023年10月19日、Japan Food Safety Day 2023が開催されました。
今年のテーマは食品安全文化。オンラインは満員御礼、会場にも多くの方々が集まり、大変充実した会となりました。

開会あいさつ・GFSI紹介

まず最初に、GFSI日本ローカルグループの名部共同議長(イオン株式会社)から開会のご挨拶をいたしました。名部共同議長からは、「食品安全文化を企業価値を高めるものとして盛り上げていきたい」との意気込みが語られました。
続いて、GFSI日本ローカル・グループ大久保シニアマネージャーから、GFSIの活動概要や、食品安全分野における直近の課題である監査員不足に対するGFSIの対策などについてご紹介しました。

講演1:食品安全文化とは? ~その誕生から現在まで~

コンパス・グループジャパン株式会社セーフティー部、岡田ゼネラルマネージャーから食品安全文化の成立から現在までの発展の歴史について、ご自身の経験も交えてお話しいただきました。食品安全文化は、GFSIでは2018年の方針書の発行から大変重要視されている内容ですが、文化の醸成にあたっては行動が大変重要であるということや、定着にあたってのエンジニアリングの必要性など、特に印象的でした。

講演2:性弱説に基づくフードディフェンスの取り組みと食品安全文化

マルハニチロ株式会社 品質保証部中原様より講演をいただきました。マルハニチロは2013年に大きな事故を起こした際に、食品企業としてのミッションを見直し、人間は外的環境の変化やストレス等で心が弱った時に間違いを犯すという「性弱説」に基づいた方針を打ち立てました。講演の中では、事故から再起していく中で実際に実施してきた事例や、現在も継続している活動について紹介していただきました。特に、意図的な混入をしたいと思わせない環境をつくることが大事だと強調されていたことに、再発防止への想いがとても強く伝わってきました。

講演3:食品安全文化と従業員のウェルビーイング ~小規模食品製造4社の調査から~

東京海洋大学小川准教授からは、食品安全文化と従業員のウェルビーイングの関係性について、先駆的な調査の結果をご紹介いただきました。
事業者により食品安全文化の評価結果に項目間の差が大きいこと、従業員のウェルビーイングと職務満足度とは相関関係があり、結果的に従業員のウェルビーイングが食品安全文化の醸成につながっていると考えられることなど、良い職場環境づくりが食品安全文化の醸成に欠かせないことが分かりました。

事例共有1:人への思いが食品安全文化を創る

オレンジベイフーズ株式会社 品質管理部 柁谷部長より食品安全文化の醸成に向けて取り組んでいる活動の紹介をいただきました。
文化を作るのは人であることを前提に、ありたい姿と現状のギャップを従業員全員で議論し、ルールや目標を設定するようにしていると、活動例を交えてお話いただきました。1人1人が自分のこととして捉え、行動することで食品安全文化が醸成する。そういった風土、組織をみんなで作ることが大切であると分かりました。

事例共有2:食品安全文化の醸成に向けた評価方法の検討

カゴメ株式会社 品質保証部 品質基盤グループ 長岐課長より食品安全文化の醸成に向けた自社での評価ツールの検討内容をお話いただきました。
まずは自社にとって重要な要素を特定することで評価すべきものを明確にし、評価ツールの検討、試行運用などを進めておられました。評価方法の検討を進める中で、会社が大切にしていること、すでに取り組んでいることなど再認識し、食品安全文化の醸成にも繋がったと話しておられました。

パネルディスカッション

GFSI大久保シニアマネージャーの司会による和やかな雰囲気の中、本日の登壇者全員によるパネルディスカッションが行われました。
どうしてもマイナスの部分を見つけて是正していくということが多い品質管理の仕事の中、良いところを見つけて評価して伸ばす、という食品安全文化醸成の取り組みにおける新鮮さや面白さ、具体的なノウハウなどのお話を通じて、ご講演内容に対してさらに理解が深まりました。

閉会挨拶

最後に、農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品企業行動室  高畠室長より、閉会のご挨拶を頂きました。本日のご感想とともに、引き続き食品安全やそれを支える新しい取り組みである食品安全文化の醸成について、「行政としては今後も業界とともに取り組みたい」との大変心強いお言葉を頂きました。

 

GFSIは、食品関連産業の食品安全レベルを向上させる取り組みに、今後も引き続き取り組んでまいります。
このたびご参加くださった皆様、協賛いただいた企業の皆様に厚くお礼申し上げます。

Japan Food Safety Day 2023は終了いたしました。

多くの皆様のご参加に深く感謝申し上げます。

講演資料はこちらのページからダウンロードが可能です。

   Japan Food Safety Day 2023のご案内

 

今年は「食品安全文化」をテーマにハイブリッド形式で開催します。様々な切り口による講演とパネルディスカッションを通して、現場における食品安全文化醸成のヒントを持ち帰っていただければ幸いです。なお本イベントは、CGF会員企業のみならず、食品安全文化に関心を持たれているすべての皆様に無料でご参加いただけます。参加登録は、本ページ下方の登録ボタンからお願いいたします。皆様のご登録をお待ちしております。

主 催 :GFSI日本ローカルグループ

 

協 賛 :

開催日時:2023年10月19日(木) 13:15〜17:30 ※開場12:30

会 場 :大手町プレイスカンファレンスセンター 2F ホールA•B + オンライン(Zoomウェビナー)

定 員 :会場 300名、オンライン 500名

参加費用:無料

プログラム:

13:15 プログラム紹介、協賛企業紹介

13:25 開会挨拶 GFSI日本ローカルグループ共同議長

13:30    GFSIの紹介、最新情報 GFSI日本ローカルグループ事務局

13:45 講演1:食品安全文化とは? 〜その誕生から現在まで〜

    コンパス・グループジャパン株式会社 セーフティー部 ゼネラルマネジャー 岡田綾子氏

14:25 休憩

14:40 講演2:性弱説に基づくフードディフェンスの取り組みと食品安全文化

    マルハニチロ株式会社 品質保証部 副部長 中原千秋氏

15:10 講演3:食品安全文化と従業員のウェルビーイング 〜小規模食品製造4社の調査から〜

    東京海洋大学 学術研究院食品生産科学部門大学院 食品流通安全管理専攻 准教授 小川美香子氏

15:40 休憩

15:55 事例共有1:ヒトへの想いが食品安全文化を創る

    オレンジベイフーズ株式会社 品質管理部 部長 柁谷有美氏

16:15 事例共有2:食品安全文化の醸成に向けた評価方法の検討

    カゴメ株式会社 品質保証部 品質基盤グループ 課長 長岐新氏

16:35 小休憩(パネルディスカッション準備)

16:40 パネルディスカッション:登壇者全員による質疑応答・意見交換

17:25 ご所感、食品事業者へのメッセージ

    農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品企業行動室長 髙畠和子氏

17:30〜18:00 ネットワーキング(会場のみ。他の参加者との交流の時間として是非ご活用ください。参加は任意です。)

 

登録方法:「会場」と「オンライン」で登録のシステムが異なります。下のそれぞれのボタンから登録願います。

 ※10/4追記  オンラインは定員となりました。キャンセルが発生して定員割れとなった場合は受付を再開しますが、まだ席に余裕のある会場参加を是非ご検討ください。

 会 場   オンライン

 

【会場参加の登録手順】

①上の「会場」ボタンをクリックします。

②「日時をクリックしてください」の右矢印をクリックして、「2023/10/19(木) 」を含む週を表示させます。

③表示されているカレンダー内、10/19(木)の 13:15〜17:30のイベント表示エリアをクリックします。

④予約人数は「1」のままで、「予約する」ボタンをクリックします。

⑤必要事項を記入し、「確認へ進む」ボタンをクリックします。 注)電話番号は9桁以上の適当な数字を入力願います。 例)000000000

⑥表示内容を確認の上、「上記に同意して予約を確定する」ボタンをクリックします。

⑦確認メールが登録したメールアドレス宛に送信されます。キャンセルはそのメール内の【予約内容照会画面】のリンクから手続きをお願いします。

お問い合わせはメールでお願いいたします。 お問い合わせ先

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