Japan Food Safety Day 2023開催!

去る2023年10月19日、Japan Food Safety Day 2023が開催されました。
今年のテーマは食品安全文化。オンラインは満員御礼、会場にも多くの方々が集まり、大変充実した会となりました。

開会あいさつ・GFSI紹介

まず最初に、GFSI日本ローカルグループの名部共同議長(イオン株式会社)から開会のご挨拶をいたしました。名部共同議長からは、「食品安全文化を企業価値を高めるものとして盛り上げていきたい」との意気込みが語られました。
続いて、GFSI日本ローカル・グループ大久保シニアマネージャーから、GFSIの活動概要や、食品安全分野における直近の課題である監査員不足に対するGFSIの対策などについてご紹介しました。

講演1:食品安全文化とは? ~その誕生から現在まで~

コンパス・グループジャパン株式会社セーフティー部、岡田ゼネラルマネージャーから食品安全文化の成立から現在までの発展の歴史について、ご自身の経験も交えてお話しいただきました。食品安全文化は、GFSIでは2018年の方針書の発行から大変重要視されている内容ですが、文化の醸成にあたっては行動が大変重要であるということや、定着にあたってのエンジニアリングの必要性など、特に印象的でした。

講演2:性弱説に基づくフードディフェンスの取り組みと食品安全文化

マルハニチロ株式会社 品質保証部中原様より講演をいただきました。マルハニチロは2013年に大きな事故を起こした際に、食品企業としてのミッションを見直し、人間は外的環境の変化やストレス等で心が弱った時に間違いを犯すという「性弱説」に基づいた方針を打ち立てました。講演の中では、事故から再起していく中で実際に実施してきた事例や、現在も継続している活動について紹介していただきました。特に、意図的な混入をしたいと思わせない環境をつくることが大事だと強調されていたことに、再発防止への想いがとても強く伝わってきました。

講演3:食品安全文化と従業員のウェルビーイング ~小規模食品製造4社の調査から~

東京海洋大学小川准教授からは、食品安全文化と従業員のウェルビーイングの関係性について、先駆的な調査の結果をご紹介いただきました。
事業者により食品安全文化の評価結果に項目間の差が大きいこと、従業員のウェルビーイングと職務満足度とは相関関係があり、結果的に従業員のウェルビーイングが食品安全文化の醸成につながっていると考えられることなど、良い職場環境づくりが食品安全文化の醸成に欠かせないことが分かりました。

事例共有1:人への思いが食品安全文化を創る

オレンジベイフーズ株式会社 品質管理部 柁谷部長より食品安全文化の醸成に向けて取り組んでいる活動の紹介をいただきました。
文化を作るのは人であることを前提に、ありたい姿と現状のギャップを従業員全員で議論し、ルールや目標を設定するようにしていると、活動例を交えてお話いただきました。1人1人が自分のこととして捉え、行動することで食品安全文化が醸成する。そういった風土、組織をみんなで作ることが大切であると分かりました。

事例共有2:食品安全文化の醸成に向けた評価方法の検討

カゴメ株式会社 品質保証部 品質基盤グループ 長岐課長より食品安全文化の醸成に向けた自社での評価ツールの検討内容をお話いただきました。
まずは自社にとって重要な要素を特定することで評価すべきものを明確にし、評価ツールの検討、試行運用などを進めておられました。評価方法の検討を進める中で、会社が大切にしていること、すでに取り組んでいることなど再認識し、食品安全文化の醸成にも繋がったと話しておられました。

パネルディスカッション

GFSI大久保シニアマネージャーの司会による和やかな雰囲気の中、本日の登壇者全員によるパネルディスカッションが行われました。
どうしてもマイナスの部分を見つけて是正していくということが多い品質管理の仕事の中、良いところを見つけて評価して伸ばす、という食品安全文化醸成の取り組みにおける新鮮さや面白さ、具体的なノウハウなどのお話を通じて、ご講演内容に対してさらに理解が深まりました。

閉会挨拶

最後に、農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品企業行動室  高畠室長より、閉会のご挨拶を頂きました。本日のご感想とともに、引き続き食品安全やそれを支える新しい取り組みである食品安全文化の醸成について、「行政としては今後も業界とともに取り組みたい」との大変心強いお言葉を頂きました。

 

GFSIは、食品関連産業の食品安全レベルを向上させる取り組みに、今後も引き続き取り組んでまいります。
このたびご参加くださった皆様、協賛いただいた企業の皆様に厚くお礼申し上げます。

Japan Food Safety Day 2023は終了いたしました。

多くの皆様のご参加に深く感謝申し上げます。

講演資料はこちらのページからダウンロードが可能です。

   Japan Food Safety Day 2023のご案内

 

今年は「食品安全文化」をテーマにハイブリッド形式で開催します。様々な切り口による講演とパネルディスカッションを通して、現場における食品安全文化醸成のヒントを持ち帰っていただければ幸いです。なお本イベントは、CGF会員企業のみならず、食品安全文化に関心を持たれているすべての皆様に無料でご参加いただけます。参加登録は、本ページ下方の登録ボタンからお願いいたします。皆様のご登録をお待ちしております。

主 催 :GFSI日本ローカルグループ

 

協 賛 :

開催日時:2023年10月19日(木) 13:15〜17:30 ※開場12:30

会 場 :大手町プレイスカンファレンスセンター 2F ホールA•B + オンライン(Zoomウェビナー)

定 員 :会場 300名、オンライン 500名

参加費用:無料

プログラム:

13:15 プログラム紹介、協賛企業紹介

13:25 開会挨拶 GFSI日本ローカルグループ共同議長

13:30    GFSIの紹介、最新情報 GFSI日本ローカルグループ事務局

13:45 講演1:食品安全文化とは? 〜その誕生から現在まで〜

    コンパス・グループジャパン株式会社 セーフティー部 ゼネラルマネジャー 岡田綾子氏

14:25 休憩

14:40 講演2:性弱説に基づくフードディフェンスの取り組みと食品安全文化

    マルハニチロ株式会社 品質保証部 副部長 中原千秋氏

15:10 講演3:食品安全文化と従業員のウェルビーイング 〜小規模食品製造4社の調査から〜

    東京海洋大学 学術研究院食品生産科学部門大学院 食品流通安全管理専攻 准教授 小川美香子氏

15:40 休憩

15:55 事例共有1:ヒトへの想いが食品安全文化を創る

    オレンジベイフーズ株式会社 品質管理部 部長 柁谷有美氏

16:15 事例共有2:食品安全文化の醸成に向けた評価方法の検討

    カゴメ株式会社 品質保証部 品質基盤グループ 課長 長岐新氏

16:35 小休憩(パネルディスカッション準備)

16:40 パネルディスカッション:登壇者全員による質疑応答・意見交換

17:25 ご所感、食品事業者へのメッセージ

    農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 食品企業行動室長 髙畠和子氏

17:30〜18:00 ネットワーキング(会場のみ。他の参加者との交流の時間として是非ご活用ください。参加は任意です。)

 

登録方法:「会場」と「オンライン」で登録のシステムが異なります。下のそれぞれのボタンから登録願います。

 ※10/4追記  オンラインは定員となりました。キャンセルが発生して定員割れとなった場合は受付を再開しますが、まだ席に余裕のある会場参加を是非ご検討ください。

 

【会場参加の登録手順】

①上の「会場」ボタンをクリックします。

②「日時をクリックしてください」の右矢印をクリックして、「2023/10/19(木) 」を含む週を表示させます。

③表示されているカレンダー内、10/19(木)の 13:15〜17:30のイベント表示エリアをクリックします。

④予約人数は「1」のままで、「予約する」ボタンをクリックします。

⑤必要事項を記入し、「確認へ進む」ボタンをクリックします。 注)電話番号は9桁以上の適当な数字を入力願います。 例)000000000

⑥表示内容を確認の上、「上記に同意して予約を確定する」ボタンをクリックします。

⑦確認メールが登録したメールアドレス宛に送信されます。キャンセルはそのメール内の【予約内容照会画面】のリンクから手続きをお願いします。

お問い合わせはメールでお願いいたします。 お問い合わせ先