取り組みが切望されるグローバルな課題

食品廃棄は、人、コミュニティ、環境に深刻な影響をもたらすグローバルな問題です。世界で生産される食品の3分の1が廃棄されている反面、世界の9人に1人が日々飢餓に苦しんでいます。消費財業界は、こうした状況は許容し難いものと認識しています。CGFは、2015年からこの問題の改善に取り組んでおり、2015年食品廃棄決議の発表、業界内の協働推進のためチャンピオンズ12.3との提携、および2020年の食品廃棄行動連合の発足などを通じ業界リーダーシップを発揮しています。食品廃棄物の削減に野心的に取り組み、世界人口90億人を養うことができる未来を確保しようという意志のある企業の団結を進めています。

野心的かつ公の行動喚起

2020年に発足した食品廃棄行動連合とそのメンバー企業は、食品廃棄の根本原因を解消し、食品を必要な人々に再配分することに取り組んでいます。重要なのは、連合が過去数年間の食品廃棄物対策における業界の進捗を振り返り、メンバー企業が今すぐ行動を起こせる機会が多くあることを認識したことです。そうした行動の1つとして、標準化された方法で食品ロスを公に報告することがあります。この報告は、食品廃棄問題への取り組みにおける透明性、説明責任、責任の強化につながるばかりか、世界の他の企業に対しそれぞれの役割を果たすよう促すものとなるでしょう。

協力者を求める呼び掛け

食品廃棄行動連合はまた、メンバー企業に対して、10x20x30イニシアチブの会員拡大も要請しています。このイニシアチブは、 2030年までに食品廃棄物を半減することに、自社のサプライヤーのうち20社とともに取り組むというものです。連合のメンバー企業は世界有数のリテーラーであることから、このイニシアチブを通じて行動連合の影響力がさらに広がることが期待されます。このイニシアチブは、チャンピオンズ12.3が主催するものです。食品廃棄問題が対象の国連SDGs 12.3にちなんで名付けられたチャンピオンズ12.3に、CGFは2017年から参加しています。行動連合メンバー企業からの更なる支援により、CGFは廃棄物のない未来への道を切り開いていくことができるでしょう。

農産品の貯蔵と食品ロスの防止

食品廃棄の少ない世界を目指すという行動連合のビジョンは、食品ロスの多くは収穫後に発生しているとの理解に基づくものです。行動連合は、メンバー企業の関与を得て、ステークホルダー、特にサプライヤーと連携して生産後のロスの原因を特定し、収穫物を失わないようにするための是正対策を検討していきます。これは、食品を貯蔵する有益なベンチャーとなるばかりでなく、農地への環境負荷と労働者への負担を軽減するものでもあります。

ビジネスにとって実に好ましいこと

食品ロスがもたらす否定し難い影響は、世界中で食糧不足が深刻化することです。食品廃棄を削減し、根絶することは、企業にとって無視できない社会的責任です。さらに、CGFとチャンピオンズ12.3が行ったリサーチによると、倫理的経営は優れたビジネス業績をもたらします。食品ロスの削減への投資1ドルに対し、リターンは14ドルにのぼります。食品ロスの削減がもたらす社会、環境、およびビジネスへのポジティブな影響を考えると、連合のメンバー企業が理解しているように、食品廃棄の問題に積極的に取り組むことは、もう選択肢の1つではありません。まさになすべき正しいことなのです。

日本での活動はこちら → 日本サステナビリティローカルグループ 食品廃棄ワーキンググループ

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